無添加キャットフードの原材料表示の見方|5つのチェックポイント

無添加キャットフードの原材料表示の見方|5つのチェックポイント

「無添加」と書かれたキャットフードでも、原材料表示を読めなければ本当の中身は分かりません。ペットフード安全法では、添加物を含むすべての原材料の表示が義務付けられています。つまり、パッケージ裏面の原材料欄こそがフード選びの最重要情報源です。

この記事では、2026年時点のペットフード安全法ペットフード公正取引協議会のルールをもとに、無添加キャットフードの原材料表示を読み解く5つのチェックポイントをお伝えします。

チェック1:最初の3つの原材料で「主役」を見る

原材料は配合量の多い順に記載されるルールがあります。最初の1〜3番目に書かれている素材が、そのフードの「主役」です。

具体名か、曖昧な表現か

具体的な記載(安心しやすい) 曖昧な記載(確認が必要)
鶏肉、まぐろ、かつお、さば 肉類、魚介類
鶏レバー、牛心臓 動物性油脂、家禽ミール
さつまいも、玄米 穀類、でん粉類

何の肉・魚なのかが分かる具体名が記載されているフードのほうが、原材料の透明性が高いといえます。特にアレルギーが気になる猫の場合、具体名がないと原因の切り分けが困難になります。

チェック2:「無添加」は何が無添加かを確認する

ペットフード公正取引協議会の規約では、「無添加」と表示する場合は何が無添加なのかを具体的に明記する義務があります。「保存料無添加」「着色料無添加」のように、対象を限定して表示するのが正しい方法です。

「完全無添加」は極めて稀

ここで知っておきたいのが、ビタミン類・ミネラル類・アミノ酸類も、ペットフード安全法では「添加物」に分類されるという事実です。栄養バランスを整えるために配合されるビタミンEやビタミンB群も法律上は添加物です。

つまり、これらの栄養素まで排除した「完全無添加」のフードは極めて稀です。「無添加」と書かれていても、パッケージ裏面で実際に何が入っていて何が入っていないのかを確認することが大切です。

チェック3:添加物の「用途名」を読む

ペットフード安全法では、添加物は原則として個別名(物質名)で記載されます。さらに、次の6つの目的で使用される添加物は「用途名」も併記する義務があります。

用途名 添加物の例 猫にとっての必要性
甘味料 D-ソルビトール、ステビア抽出物 基本的に不要
着色料 カラメル色素、食用赤色3号 不要(猫は色で食べ物を選ばない)
保存料 ソルビン酸、ソルビン酸ナトリウム 品質維持のために使われる場合あり
増粘安定剤 カラギーナン、グァーガム 食感づくりに使用
酸化防止剤 ミックストコフェロール、BHA 脂肪の酸化防止に必要な場合あり
発色剤 亜硝酸ナトリウム 基本的に不要

酸化防止剤は「種類」を見る

原材料欄に「酸化防止剤」と書かれていても、それだけで避ける必要はありません。カッコ内の具体名を確認しましょう。

  • 天然由来:ミックストコフェロール(ビタミンE)、ローズマリー抽出物
  • 合成:BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、エトキシキン

合成酸化防止剤は、ペットフード安全法でBHA・BHT・エトキシキンの合計が150μg/g以下という上限値が設定されています。国内で流通するフードはこの基準内で製造されていますが、気になる方は天然由来のものを選ぶとよいでしょう。

一括名で表示される添加物もある

香料、酸味料、pH調整剤、乳化剤など11分類の添加物は、個別名の代わりに一括名(例:「香料」「酸味料」)だけで表示が可能です。一括名の場合、具体的に何が使われているかはパッケージからは分かりません。気になる場合はメーカーに問い合わせてみましょう。

チェック4:「ナチュラル」「ヒューマングレード」に惑わされない

無添加キャットフードのパッケージには、「無添加」以外にもさまざまなキャッチコピーが使われています。これらの表現には注意が必要です。

表現 知っておきたいこと
ナチュラル・自然派 法的な定義が曖昧。公正競争規約で不当表示として規制される場合あり
ヒューマングレード 根拠なく使用すると景表法の優良誤認に該当する可能性
厳選素材・贅沢仕立て 印象表現であり、原材料の品質を保証するものではない
グレインフリー すべての猫に必要なわけではない。豆類・芋類が合わない子も

ペットフード公正取引協議会の公正競争規約では、実際より著しく優良であると消費者に誤認させる表示は「不当表示」として禁止されています。たとえば「ヒューマングレード」と謳いながら、人間用の食品衛生基準を満たしていない場合は景品表示法の優良誤認に該当する可能性があります。

キャッチコピーは参考程度に、判断の根拠は常に原材料欄に求めるのが確実です。無添加キャットフードの選び方について総合的に知りたい方は、「無添加キャットフードの落とし穴|安心して選ぶための総合ガイド」もあわせてご覧ください。

チェック5:保存方法と賞味期限を確認する

無添加フードは保存料を使っていない分、品質維持の仕組みを理解して正しく保管することが安全性の鍵です。

保存料なしで品質を保つ3つの方法

ペットフード安全法では、製造時に「微生物を除去するのに十分な方法で加熱または乾燥を行う」ことが義務付けられています。保存料に頼らないフードは、次のような方法で品質を維持しています。

  1. 加圧加熱殺菌(レトルト加工) — 高温高圧で微生物を除去
  2. 真空パック・脱酸素剤 — 酸素を遮断して酸化を防止
  3. 乾燥処理 — 水分活性を下げて微生物の繁殖を抑制

たとえばNICO-LSでは、三重県熊野灘の天然魚を水揚げ後12時間以内に真空パックし、無加水の加圧真空調理で仕上げています。保存料・着色料・香料を一切使わずに、常温12ヶ月の保存を実現する仕組みです。

家庭での保管ポイント

  • ドライフード:密閉容器に入れ、高温多湿を避ける。開封後は1ヶ月以内が目安
  • ウェットフード:開封後は冷蔵保存し、翌日中に使い切る
  • 個包装タイプ:1回分ずつ使えるため、保存の心配が少ない

ウェットフードの保存について詳しくは、「ウェットフードの正しい保存方法」も参考にしてください。

まとめ:原材料表示を読む5つの習慣

無添加キャットフードの原材料表示を読むときは、次の5つを確認しましょう。

  1. 最初の3つの原材料で主原料を確認する
  2. 「無添加」の対象(何が無添加なのか)を確認する
  3. 添加物の用途名を見て、不要なものがないかチェックする
  4. キャッチコピーに惑わされず、原材料欄で判断する
  5. 保存方法と賞味期限を確認し、正しく保管する

パッケージ表面の「無添加」の文字だけでなく、裏面の原材料欄を読む習慣がつけば、愛猫に本当に合ったフードを自分の目で選べるようになります。最初は難しく感じるかもしれませんが、5つのチェックポイントをひとつずつ確認するだけで、フード選びの精度は格段に上がります。

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